ピラミッドとスフィンクス
画像:UNCTAD公式HPより
アフリカ全体への直接投資額は、前年比3%減の526億ドルとなりました。
対内直接投資額では、エジプトが首位で、グリーンフィールド案件が拡大し、98億ドルの投資資金を獲得。
2位は南アフリカで52億ドル、3位はエチオピアで33億ドルの投資額となりました。
グリーンフィールド型とは、白地から未来都市を作り上げることですが、エジプトでは整備や開発がされていない砂漠地帯での投資が拡大。
風力発電と太陽光発電の大型案件があり、これらへのファイナンスで資金を獲得したとのことです。
スエズ運河沿いでは風力発電、南エジプトのアスワンを中心に太陽光発電がどんどん広がっており、欧州を中心に既に輸出を始めています。
スエズ運河沿いでは、水素・アンモニアプロジェクトの案件も大きかったとのこと。
エジプト・アインソフナの風力発電
また、アフリカへの直接投資は、オランダが最大の投資元国となりました。
2位はフランス、3位は米国となり、中国は2018年から比べて微減し5位に、英国は微増し4位となりました。
経済の見通しについては、世界銀行の報告(2024年6月11日『世界経済見通し』)によると
中東・北アフリカ(MENA地域)では、地域情勢の悪化もあり、前回見通しから0.7ポイント下方修正の2.4%の見込みとのこと。
中東・北アフリカでは、イスラエルとハマスの衝突など地政学的緊張により、政策の不確実性も⾼まっているということです。
さらに、パレスチナの情勢悪化により、エジプトなど近隣国の観光業にも影響が及ぶとし、今後、情勢がさらに悪化すれば、地域経済成長の下振れ要因になると指摘されています。
情勢は、引き続き注視すべきところですが、グリーンフィールド案件の拡大をはじめとした益々の経済成長を期待したいところです。
以上、今回はアフリカへの投資に関するニュースでした。
必要とする方の参考になれば幸いです!
参考:国連貿易開発会議(UNCTAD)『世界投資報告書2024』 / 世界銀行『世界経済見通し』
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