ピラミッドとスフィンクス
今回は、1月4日に国連が発表した2024年の経済成長率についてです。
国連は、1月4日の報告書『2024年世界経済情勢と展望』で、2024年のアフリカ経済成長率(推定値)を3.5%と予測。
世界経済の成長率(推定値)を2023年の2.7%から2024年には2.4%へと鈍化する見通しを示しています。
アフリカ経済は、世界全体の成長率を上回る見込みとしています。
画像:国連公式HPより
アフリカ主要国の経済成長率の見通しは以下の通りで、エジプトはアフリカで5番目の成長見通しとなっています。
①コンゴ民主共和国:6.8%
②コートジボワール:6.2%
③エチオピア:5.5%
④タンザニア:5.0%
⑤エジプト:4.2%
ケニア:4.2%
⑥アンゴラ:3.5%
⑦アルジェリア:3.1%
ガーナ:3.1%
⑧ナイジェリア:3.0%
⑨モロッコ:2.6%
⑩南アフリカ共和国:0.5%
国連事務総長のアントニオ・グテーレス氏は、世界の持続的な成長目標(SDGs)達成のために、この1年間で5,000億ドルの長期融資や投資などの刺激策が必要と述べています。
また、国連気候変動枠組み条約第28回締約国会議(COP28)で正式に採択された「損失と損害」基金により、アフリカにおける気候変動対策資金の増加が期待されています。
一方、高金利による高い借入コストや、地政学的リスク、自然災害や気候変動危機などが経済に影響を与えているとのこと。
さらに、世界的な成長鈍化や金融引き締め、インフレ率の上昇も重荷となり、緩やかな成長にとどまるとしています。
加えて、アフリカ54ヵ国のうち18ヵ国が2023年で債務残高のGDP比率が70%を超えており、債務の持続可能性も悪化しているとのこと。
エジプトにおいても経済状況は厳しく、政府債務はGDP比88.1%に上るとのこと。
そんな中、1月5日のロイター通信によると、ハリッド・アッバス行政首都都市開発公社社長が、エジプトで建設が進む新行政首都(ニューキャピタル)の拡張を発表したということです。
貿易も世界的に低迷しており、課題も多い中で、国連は2025年のアフリカ経済成長率を4.5%と予測しています。
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