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エジプトGDP成長率4.5%の予測、CBEは4度目の利上げ決定、2023年は観光業の復活と再エネ・水素事業に注目!

ピラミッドとスフィンクス

 

今回は、エジプト経済に関するニュースと2023年に期待される注目産業についてです。

 

世界銀行は12月のレポート(エジプト・エコノミックモニター報告書)で、エジプトの実質GDP成長率が2022/2023年度(2022年7月~2023年6月)は4.5%となり、2021/2022年度の6.6%から減速すると予測しました。

 

世界的な資源価格上昇の影響を受け、ガス採掘や都市開発、インフラ整備が進み、成長する情報通信や建設部門の好調が見込まれる一方で、原材料の高騰やサプライチェーンの乱れから製造業は伸び悩む見通しとのことです。

 

画像:世界銀行HPより

 

そんな中、日本を含む外国企業から、引き続き注目を集めるのが、再エネルギー・グリーン産業です。

 

エジプトでは、2022年11月6日から20日まで、紅海リゾートのシャルムエルシェイクで、COP27(国連気候変動枠組み条約第27回締約国会議)が開催されました。

 

日本企業の豊田通商や住友商事の風力発電事業を含む再生可能エネルギー発電プロジェクトも発表されました。

 

アラブ首長国連邦(UAE)企業とエジプト企業による世界有数の規模の陸上風力発電所計画も発表されています

 

さらに、グリーン水素製造も大きな注目を集めるエジプトでは、ノルウェーやUAE、エジプトの企業が協力し、アフリカ初のグリーン水素プラント「エジプトグリーン」を建設中。

 

欧州市場向けの水素・アンモニア供給拠点になることを目指し、邁進するエジプトに今後も注目したいところです。

 

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また、インフレが進むエジプトで、エジプト中央銀行(CBE)は12月22日、政策金利を3ポイント引き上げ、16.75%とすることを発表。

 

CBEは、これまで3度にわたって合計5ポイント、政策金利を引き上げており、今回が4度目の利上げとなります。

 

11月の都市部での消費者物価指数(CPI)の上昇率は、前年同期比18.7%に達し、2017年12月以来の高水準となっており、今回の利上げも、インフレ圧力を抑制するためとのこと。

 

画像:CBE公式HPより

 

CBEは、10月の通貨エジプトポンドの切り下げ、通貨供給量の増加、ウクライナ情勢の影響が長引いていることも要因として挙げています。

 

今後の目標として、CBEは、インフレ率を2024年第4四半期(10~12月)までに平均7%、2026年第4四半期までに平均5%に抑えるとし、物価安定のためにあらゆる金融政策手段を活用すると表明しています。

 

主要通貨に対し、エジプトポンド安になっている状況ではありますが、2023年は観光業の復活も期待されています。

 

エジプト中央統計局によると、外国人観光客は、順調に戻ってきており、2022年上半期の国外からの観光客数は、前年同期比85%増の490万人となったとのことです。

 

以上、エジプト経済に関するニュースと2023年に期待される注目産業についてでした。

 

必要とする方の参考になれば幸いです!

 

参考:世界銀行CBEジェトロ

 

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