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クレオパトラ7世のレリーフが唯一残る?デンデラのハトホル神殿!

 

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このブログでは、エジプトのポジティブな情報をお伝えしています。

 

ピラミッドとスフィンクス

 

今回は、デンデラ神殿複合体について。

 

はっきり言って、とってもオススメです!

 

古代エジプト好きは、もちろん、渡埃するならぜひ訪れていただきたい遺跡のひとつです。

 

デンデラ神殿複合体とは、南エジプトのケナ県デンデラに位置する、エジプトで最も良く保存された神殿複合体のひとつです。

 

しかし、アクセス的に、団体旅行ではスルーされがち。

 

他の遺跡と違って、ちょっと地味?な遺跡ですが、見どころは多く、古代エジプト考古学を研究するエジプシャン夫のオススメ遺跡でもあります。

 

ナポレオン率いる、フランス軍のエジプト遠征に随行した、フランスの画家ドノンは、『その素晴らしさを絵画では再現しきれない』と嘆いたともいわれています。

 

それでは、訪れた多くの旅行者が絶賛する、魅惑の遺跡を見ていきましょう。

  

デンデラ神殿複合体の入り口

 

神殿複合体には、ローマ時代のキオスクやコプト教(エジプトのキリスト教)の建築物、療養所に聖池や井戸、イシスの誕生神殿などがあり、様々な建造物をみることができます。

 

その中でも、一番の人気は、主神殿であるハトホル神殿。

 

複合体の中でも際立つ建造物で、名前の通り、ハトホル神に捧げられた神殿です。

 

ちなみに、ハトホル神とは、古代エジプト神話の愛と美の女神とされています。

 

神殿建造は、紀元前2055年〜1650年頃の中王国時代から始まり、約2000年にわたって、同じ場所で増築・改修が繰り返されたとされています。

 

現存する構造は、遅くとも紀元前332年〜32年のプトレマイオス朝時代の後期までに建造されたそう。

 

比較的新しい遺跡というだけあって、保存状態が良く、天井画は、とても色鮮やかに残っています。

 

ハトホル大列柱室

 

ハトホル神殿には、電球のようなものが彫られたレリーフも。

 

仮説には、古代エジプト人が持つ高度な電気技術を描いているという示唆もありますが、考古学研究者の間では、エジプト神話からの象徴的なイメージの典型を表しているとされ、安定と多産の象徴であるジェド柱と中にヘビを孕むハスの花を描いているとみなされているようです。

 

デンデラの電球(画像:Wikimediaより)

 

そして、注目すべきは、神殿の壁に見られるクレオパトラ7世の描写。

 

絶世の美女と謳われながらも、資料の少ない、クレオパトラ7世の貴重なレリーフを見ることができます。

 

プトレマイオス朝時代のエジプト芸術の好例なんだとか。

 

クレオパトラ7世と息子カエサリオンのレリーフ

そして、地下室。

 

地下の霊廟は、合計12部屋あり、地下聖堂は、器や神聖な像の保管として使用されたといいます。

 

ペピ1世がハトホル女神の子であるイヒの小彫像を守っているレリーフや、プトレマイオス12世が神のために宝飾品や供物を持っている場面も必見です。

 

地下室へと続く階段

 

そして、屋上にも行くことができます。

 

屋上には、オシリスの小祠堂があり、その前室にあったデンデラの黄道帯の彫刻は、おうし座やてんびん座など、星座の形象を含んでおり、後期のギリシャ・ローマ風神殿で見られるレリーフとして知られているようです。

 

ナポレオンのエジプト遠征の間に素描が作成されたそのレリーフ。

 

残念ながら天井から取り外され、現在は、ルーブル美術館にあるそうです。

 

遺跡内のその天井部分には、複製が備えられています。

 

デンデラの黄道帯の複製

 

そして、地味にファンの多い(!?)ベス神も見られます。

 

ちなみに、その名前は、「ベサ(守る)」からきているそう。

 

邪気を払い、出産や病気から女性や子どもを守るとされ、魔除けとして装飾にも使われたそう。

 

ベス神

 

以上、デンデラ神殿複合体についてでした。

 

いかがでしたか?

 

渡埃の際は、ぜひ訪れてみてくださいね!

 

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